オーストラリアのシドニーでホームステイした時のホストファミリーとのはずかしい会話

ワーキングホリデーでオーストラリアに行き、ホームステイしていたときの話です。

 

ホストファミリーはアイルランドからの移民の老夫婦。

 

大家族だったそうで、6ベッドルームに3バスルームの大きな家。

 

今は子供たちは全員独立している(弁護士や動物の研究者)ので、

 

部屋が空いているからという理由でホストファミリーに。

 

小学校の先生をやっているというおばあちゃんが毎晩の夕食を作ってくれていました。

 

 

 

 

朝は当時のオーストラリアでの定番。

 

コーンフレークを四角く固めたヤツ(市販品)をスープ皿に入れ

 

牛乳とお好みで蜂蜜をかけてやわらかくしながら食べるというものだったのですが、

 

夕食は毎日違う食事を作ってくれていました。

 

 

 

 

私はその夕食について「とてもおいしい」という気持ちを伝えたくて

 

勇気を出して中学で習った英語表現を使ってみました。

 

 

 

 

"I'm dying for your cooking."

 

(「あなたの料理を死ぬほど楽しみにしています。」)

 

 

 

 

おばあちゃんは目を見開いて、

 

"Dying for!・・・Dying for!"

 

(「死ぬほど楽しみですって!死ぬほど!」)

 

 

 

 

こっけいです。

 

毎日食べる普通の夕食なのに私は「死ぬほど楽しみだ」と言ったのです。

 

 

 

 

普通にスーパーで買ってきた一番安いラム肉とかを焼いて塩コショウで味付けしただけのものや、

 

マンダリンと呼ばれる日本のミカンにそっくりな果物を自分で手で皮をむいて食べているだけなのに、

 

感謝を表そうと「死ぬほど楽しみ」と大げさすぎる英語表現で言ってしまった。

 

しかも、日本人特有の仏頂面というか無表情というか。

 

 

 

 

私はそれほど表情豊かな方ではない。

 

まじめに何かを言うときはどうしても無表情な感じになってしまう。

 

 

 

 

想像してください。

 

無愛想な顔つきで「あなたの料理が死ぬほど楽しみです」とカタコトで言う日本人を。

 

 

 

 

もちろん、こんな調子なので失敗はまだ続く。

 

 

 

 

おじいさんから

 

「週末に親戚を呼んでバーベキューパーティーをする。予定がないなら一緒にどうか?」

 

と誘ってもらった時、いつものように無表情で中学で習った表現を言ってみました。

 

 

 

 

"あいっ きゃんとっ うぇいとっ。"

 

("I can't wait."「私は待ちきれません」)

 

と冷静にはっきりとしたジャパニーズイングリッシュで答えてしまいました。

 

 

 

 

目を見開いて驚いているおじいさんと私は数秒間 、

 

 

 

 

「・・・」

 

 

 

 

日本の学校で色々な英語表現を学ぶのは当然のことですが、

 

自分で何度も使ってみたり、

 

ドラマや映画で実際にどういう場面で使われるのかを確認していかないと

 

このようなおかしなことになってしまいます。

 

 

 

 

やはり、従来までの学校の英語の授業 →

 

ペーパーテスト →

 

資格試験 →

 

実践

 

 

では、

 

テストはできたけど実際はネイティブと英語でコミュニケーションがうまく取れない

 

という人材が次々と生まれるだけでしょう。

 

 

 

 

受験する人や英語を使う仕事に就く人ばかりではないので、

 

何のために主要教科として学んでいるのか分からなくなります。

 

 

 

 

英会話を中学の必修科目にして、

 

従来までの読み書き中心のものを選択科目にしてほしいと思います。

 

 

 

←前    次→

トップへ戻る