TOEICのスコアが高い新入社員のビジネス英語力を問題視する前に

新入社員の自己紹介と仕事で使える英語力のギャップ、という記事を読みました。

 

 

履歴書に記載されているTOEICの取得スコアが高得点なのに、

 

仕事で英語を使わせてみると話せない、ビジネスメールが書けない、という問題があるそうです。

 

だから人事担当者が頭を抱えているという記事内容でした。

 

 

 

 

日本ではこの手の問題がしょっちゅう話題になっています。

 

 

 

思えば私が子供の頃は英検でこの手の話題になっていました。

 

 

そして多くの人たちが、

 

「英検1級を取得していてもぜんぜん話せない人が多いらしいよ。」

 

 

 

 

何十年も前から同じことを言っています。いつになったら終わるんでしょう?

 

 

 

書店の参考書コーナーには「攻略」などと書かれている本が置かれています。

 

実力でテストを受けるのではなく

 

テストで高得点を取るためのテクニックを日本語で勉強する、ということです。

 

中には英語が全く話せなくても満点を取る方法がある、と断言している本もあるそうです。

 

 

 

 

採用する会社側もどのような勉強をしているのか

 

しっかりとリサーチしておかなければいけないことだと思うのですが、

 

なぜかテスト結果だけで

 

「十分に実力がある」

 

「どんな状況でもペラペラだ」

 

と判断して採用してしまう。

 

テストの点が良かったからビジネスでも最初からうまくやれるはずという、

 

非常に不思議な採用基準です。

 

だから、

 

「TOEICで高得点を取得したのに、それをビジネスで生かせない社員がいて困る」

 

という会社側の意見に強い違和感を感じます。

 

 

 

 

新人の履歴書だけを見て即戦力として入社させると判断すること自体にムリがあります。

 

会社側に対して

 

「即戦力かどうかは試験だけで判断できると思っているのですか?」

 

と聞きたくなってしまいます。

 

例えば、生まれも育ちも地方の人が18歳になって自動車の運転免許証を取得した直後に

 

東京都内でタクシーの運転手ができるはずと言っているのと同じことのように感じます。

 

 

 

 

私が考える「新入社員の英語問題」の解決法は非常に簡単です。

 

ただ単に英語で面接すればいいだけのことです。

 

それでも会社側が実力を見抜けない、

 

あるいは、それができる人材が会社にいない、ということであれば

 

その新人の文句を言う前に

 

やらなければいけないことがたくさんあるのではないでしょうか?

 

 

 

 

そもそも上司が新入社員を育てることが出来ないのであれば、

 

経験豊富な即戦力を募集する等、他の方法を考えなければいけません。

 

問題視するべき論点は会社側の採用基準ではないでしょうか?

 

 

 

 

なんでも「今の若い者は・・・」で済まされる時代は終わっています。

 

外資系が参入してきたら簡単に負けてしまう理由は、ダメ上司が多すぎるからではないでしょうか?

 

 

 

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