インドネシア人が教えてくれた生活するための英会話習得法
ワーキングホリデーでオーストラリアに滞在していた時のこと。
シドニーの中心地にあるカフェで一緒に働いていたインドネシア人の友人が
メチャクチャな英文法と訛りのキツい発音で英語を話していました。
文法も発音もメチャクチャなのに、言葉の数が多い。
ネイティブ相手にどんどん話していくんです。
まったく躊躇することなく話す。
相手が聞き取れないような態度をとると、
イライラしたように強い口調でさらにどんどん話す。
まるでネイティブ相手に
「お前、英語しゃべれるか?」とでも言いたげな横柄な態度で話す。
彼は生活のために必死で英会話していたのです。
私は、彼がなぜそんなに英語が話せるのかと不思議に思い、
どうやって習得したか質問しました。すると、
「学校で習った。全員が習う。」
どんな授業をするのかと内容を聞くと、
「動詞を未来形とか過去形とかにしないで文章を作ることを最初に教わった。」
と言っていました。
例えば、「私は昨日その店に行った。」と言うとき、
I went to the shop yesterday.
が正しい文章だけど、"go" を "went" に変化させる高等技術(?)を使わずに
Yesterday, I go to the shop.
と言ってしまう。
「私は明日その店に行く。」と言うときは、
Tomorow, I go to the shop.
と言う。
最初に「いつ」なのかを少し強調して言えば、
このように文法的に間違っていても意味は通じるのだと。
それでいいと先生に教わるのだと言っていました。
そうやってどんどん英語を話して慣れていくことで、すぐに習得してしまう。
文法的に間違っていることは知っているけど、
正しい文法で話さなければ恥ずかしいなどということは考えたことがないらしい。
そして外国人はみんな自国の訛りがあるのだから、
ネイティブのような正しい発音を身につける必要性はまたくないのだと彼は主張していました。
そして学校を卒業した後は職を求めてオーストラリアやニュージーランドなどへ渡るのだそう。
その友人は当時18歳。
日本での中学にあたる学校を卒業してすぐに地域の友人や先輩たちと
オーストラリアに来て働いている(合法化どうかは・・・)。
現在のインドネシアの学校英語が当時と同じような教え方をするのかどうか知りませんし、
私の友人が通っていた学校のみの独自の指導法だったのかも知れません。
でも、多くの日本人のように動詞の語形変化にばかりとらわれて口ごもってしまうより、
はるかに上達が早いでしょう。
私の友人は、確かにネイティブとコミュニケーションをとれていました。
日本の学校も、考えてほしいものです。