ゾーン 英語:ZONE

ゾーンに入るとは極限まで集中している時、周囲の景色や音が意識から消えるなどの状態。

 

一流スポーツ選手の中には、トップレベルの試合でゾーンの世界に入ることがあると言われ、野球のバッターが、「投手が投げたボールが止まって見えた。(川上哲治さん)」とか「球がバスケットボールくらいの大きさに見えた。」などと言うことがある。

 

アメリカンフットボールの選手が、「周りの選手全員が突然スローモーションで動き出した。その間を走り抜けたので誰にも触れなかった。」などもその状態を語ったものと思われる。

 

短距離の選手がゾーンに入っている状態でレースに参加する時、スタート前の号砲がなる直前の引き金を引いた「カチッ」という音が聞こえる場合があるらしい。

 

1994年5月18日、プロ野球読売ジャイアンツの元エースピッチャーだった槙原寛己投手が完全試合を達成した。この時は消極的になりやすい性格であるいつもの自分と明らかに違う精神状態にいることを試合中から認識していた。本人も「今で言うゾーンに完全に入っていた状態。まったく打たれる気がしていなかった。いつもなら5回までに四死球を出してしまうが、この日はボールが言うことを聞いてくれていた。思い通りのボールが投げられた。」と語っている。

 

2014年11月13日、テニスのATPツアー・ファイナル(ロンドン)1次リーグ最終戦 錦織圭 対 ダビド・フェレール戦で、最終セット第1ゲームと第3ゲームをブレークした錦織選手の集中力に対して師匠でもある松岡修造氏は「スーパーゾーン!」と叫び、究極の集中状態をテレビで解説。帰国後のインタビューで錦織選手本人は「神ゾーン」とコメント。

 

 

大してスポーツが得意でもない者が、たまたまちょっとうまくいっただけで「俺、ゾーンに入っていた・・・」などと、いかにも自分が特別な体験をしたかのようなことを言うことがあるが、たぶん違うので話半分で聞いておけばいい。

 

 

【類語】
フロー状態、ピークエクスペリエンス

 

 

例)
A:「あいつ、ダイエットをあきらめてからよく食うよな」

 

B:「これでカツ丼おかわり4杯目だ。完全にゾーンに入ってる・・・」

 

 

 

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