ネイティブの会話を聞き流しても英語を話せるようにならない

「勉強は絶対にしないでください。これは聞き流すだけでいいんです!」

 

とテレビやラジオで宣伝している教材がいくつもあります。

 

 

 

 

確かにたくさん聞くことは非常に有効な外国語の学習法ですが、

 

初心者が闇雲に聞き流しても会話力は身に付きません。

 

 

 

 

英語聞き流しの教材は、

 

既に話せる人にとってはリスニング力維持に効果がある便利なツールかもしれませんが、

 

初心者にとっては意味が分からないため意味がありません。

 

 

 

 

意味が分かるように文節ごとに区切って

 

ネイティブの声と日本語の意味を交互にと収録しているものもありますが

 

これは絶対にいけません。

 

理由は、文節ごとに頭の中で訳すクセがついてしまうからです。

 

英会話する時、文の途中で「あー」がたくさん入る日本人が典型的な例です。

 

ネイティブのように流暢に話せなくなります。

 

 

 

 

聞き流すだけの教材を有名人が「効果がある」と宣伝したりしていますが、

 

その有名人はその教材が開発される前から英語が話せる人だったりします。

 

話せるからCMに起用されているのです。

 

この教材で上達したと言うでしょうが、

 

有名になる前からペラペラだったり、スポーツの国際大会で海外で活躍していたりします。

 

 

 

 

ちょっと余談ですが、あの有名な、誰でも知っている聞き流すだけでペラペラになるという教材。

 

CMに出演している有名プロゴルファーが7年以上その教材を聞き続けていると言っていたのに、

 

ある時アメリカでの試合で客のヤジが酷かったのに対して

 

「僕は英語があまり聞き取れないのでヤジは心配ないですね」と爽やかな笑顔で答えたのが

 

ニュースで放送されていましたね。

 

 

 

 

聞き流す音声の意味が分かればリスニングのトレーニングになります。

 

しかし初心者は意味が分からないので、

 

つまらなくなり、やがて苦痛となって諦めてしまいます。

 

これが、聞き流すだけの教材を初心者が使っても上達しない理由です。

 

 

 

 

もし本当に聞き流すだけである日突然英語が口をついて出てくるのならば、

 

・学校の敷地内いたるところ

 

・町全体に大きなスピーカーで

 

・主婦が忙しい家事の時間に家の中で

 

・睡眠時にBGMとして

 

・会社のBGMとして

 

これでほとんどの日本人が英会話習得できるはず。ありえないですね。

 

 

 

 

「ただ聞き流していたら、いつの間にか英語が口をついて出てきていた。」

 

「気づいたら自分がしゃべっている言葉が英語だった。」

 

などということは絶対にありません。

 

教材にオカルトのような効果を望んでも意味がないのです。

 

もし、聞くだけで気がついたら外国語を習得していたなどという教材ができたら、

 

それは世紀の大発明です。

 

私はこれまでの人生で、そのような人に一度も出会ったことがありません。

 

 

 

次→

トップへ戻る